ビジネス英語をオンラインで学んでみませんか?グローバルに仕事を展開する会社が増え、海外出張や、海外からのお客様への対応を任されることもあるでしょう。文法的には正しくても、ビジネスの場にはふさわしくない表現もあります。ビジネスの場に適した表現を学び、社会人としてのスキルを上げていきましょう。
ビジネス英語と日常英会話の違いとは?【オンライン英会話を始める前に知っ得】
英語を学ぶ上で、ビジネス英語、日常英会話などと分野分けされていますが、その違いは何なのでしょうか。それぞれの分野に明確な線引きがあるわけではありません。
先日、ある量販店に買い物に行き、若い女性の店員に海外の携帯に使うSIMカードについて質問したところ、とても親切に、実物を前に一生懸命教えてくれました。ただ、言葉遣いは「これなら問題なく使えるから、大丈夫。近所の電気屋さんとかにも売ってると思うけど、うちみたいな大きい店なら、英語できる人もたくさんいるから、使う本人が一人だけで来ても全然OK!(ジェスチャー付)」こんな感じでした。彼女は持ち前の愛嬌があり、嫌な気持ちにはなりませんでしたが、友達のような口ぶりにちょっと驚きました。
お客様には、丁寧語、敬語、謙譲語を使って話すのが普通かと思います。
家族や友達と気軽に話す時、仕事上で話す時、それぞれの場にふさわしい適切な言葉遣いがあるはずです。社内でも、上司、同僚、部下と相手が変われば話し方も変わります。大事な取引の交渉の場なら尚更のこと気を遣って話すことになるでしょう。仕事上では、お互いの立場や親しさの度合いに応じ、相手に不快感を与えない話し方が求められます。
ビジネスで求められる英語力とは下記のようなものです。ビジネス英会話は日常英会話の延長とも言えるでしょう。
丁寧な表現
日本語の敬語、謙譲語とは感覚が違いますが、英語にも丁寧な表現があります。幼稚な表現や流行り言葉、タメ口のような言葉遣いではなく、その場にふさわしい表現を使いましょう。
仕事の分野にあった専門用語
日常会話ではあまり使わない仕事分野に関わる専門用語を覚える必要があります。
しっかりとしたリスニング力
聞き取れなければ、そもそも話が進みません。よく聞き取れないことで、後で困った方向に進んでいたということにもなりかねません。
確実なスピーキング力
ネイティブのように流暢である必要はありませんが、言いたいことを誤解なく相手に詳細まで伝えられるスピーキング力は必須です。曖昧な表現では誤解が生まれるかもしれません。
文化の違いへの理解
相手の文化や環境への理解や配慮を持って話を進めることも大切なことです。交渉や接客が難しいことを、日本人とは違う外国人特有の国民性のせいにしていては、コミュニケーションを上手に取ることはできません。そういった違いを理解した上で、どうコミュニケーションを取るのか研究しなければ上手くいかないでしょう。
丁寧な表現の具体例【ビジネス英語フレーズを学ぼう】
では、ビジネスにふさわしい表現とはどのような表現なのでしょうか。
例えば、英語学習の早い段階で習う “I want to ~” の丁寧な表現は “I would like to ~” と知っている人は多いと思います。他にはどんな表現があるのでしょうか。具体例をいくつか挙げてみます。
疑問詞で始める質問は失礼になる場合がある
“What” や “Why” などの疑問詞を使って質問することはよくあります。
そんな時に、学校で習ったように、いきなりWhat やWhyなどの疑問詞から始めて質問すると、上から目線でぶっきらぼうな印象を与えてしまいます。
What is your phone number?
→May I have your phone number?
What’s your name?
→May I have your name?
→May I ask who’s calling?(電話)
Pleaseをつけても命令形には変わりない
学校では、動詞から始める命令形にPleaseをつけると丁寧になると習いました。確かに丁寧にはなりますが、印象としては命令形のままです。
相手に依頼したい時や許可を得たい時はwouldやcouldを上手に使いこなすことで丁寧な表現にすることができます。 因みにwouldは相手の意志に重点を置き、couldは可能かどうかに重点を置いています。wouldとcouldはwillとcanを使うより丁寧な表現になります。
Would you come to my office tomorrow?
Could you come to my office tomorrow?
日本語に訳すとどちらも同じになってしまいますが、Wouldの場合は「来る意志があるか」、Couldの場合は「来ることが可能か」というニュアンスの違いがありますので、状況によって使い分けることになります。つまり、Wouldは相手の意志を聞いているので、丁寧ではありますがCouldより若干命令調の意味合いを含む言い方です。
答え方
Yes或いはNoだけで答えるのではなく、言葉を足す配慮も必要です。断るときでも、例えばNo, I can’t. の頭に少し付け足すだけでも印象はかわります。
I’m sorry but I can’t.
I’m afraid I can’t.
I wish I could, but I can’t.
その後に、更にその理由や、残念な気持ちを付け足すと気持ちが伝わりますね。
相槌
英語での相槌も難しいですね。日本語の会話でなら自然にできるのに、英語となると、相槌のバリエーションを意識しすぎて不自然になってしまう、なんていう人もいるのではないでしょうか。 日本語は相槌の多い言葉と言われています。日本語のように、いちいち「へー」「本当に?」「なるほど」「そうなんだ」などと相手の話に言葉を挟む習慣は英語にはあまりありません。相槌の打ちすぎには要注意です。 友達同士の会話ではないので、相手によってはあまりカジュアルになり過ぎない方がいいでしょう。
I see ⇒ That makes sense.
I think so, too ⇒ I agree with you.
相手からの要求に応える
相手からの要求を了承する場合、OK や All right. はとてもカジュアルな表現です。
よく聞く言葉ですが、No problem. もかなりカジュアルな受け答えになります。自分がお客様の立場で店員などからの要求を受け入れるならNo problem.でも問題ありませんが、仕事上の付き合いでは避けて下さい。丁寧な言い方は Certainlyです。That’s fine with me.などでも構わないと思います。但し、That’s fine.は前にNoをつけた場合や、状況によっては断る意味にもなるので注意してください。
「どういたしまして」という意味でNo problem.を使いたい時は、The pleasure is mine. や My pleasure.と言う表現があります。
一つのことを伝える表現の方法はたくさんあります。丁寧にしようと思えばする方法はありますが、何でもかんでも丁寧にすればいいというものでもありません。相手との距離感、お互いの立場に応じて適切な表現を使うことが大切です。
相手の意見に納得できない時の対応、これも難しいですね。場合によっては強く反論しなければならないこともあるでしょう。明確に自分の意見を伝えることが大切なので、丁寧過ぎて意志が伝わらなくても困ります。
相手に対して失礼にならないことは大前提ですが、ビジネス英語=丁寧な表現ではなく、状況に応じて、臨機応変に、ふさわしい言葉遣いで自己表現できる英語力がビジネス英語力ということですね。
ビジネス英語が学べるオンライン英会話スクール11選
ここでは、ビジネス英語に特化したスクールを紹介します。
ビジネス英語を学ぶということは、丁寧な表現だけを学ぶということではなく、様々なシチュエーションにおいて、どのように英語で対応するのがスマートなのかを学ぶということです。ここで大切になって来るのは、どのようなビジネス経験を持っている講師から学ぶかということです。
フィリピン人のビジネス英語力は、世界でもトップクラスと言われていますが、オンライン英会話スクールには、若く、社会経験の浅い講師も多く、ビジネス英会話向けのテキストをこなすだけのレッスンになってしまうことも考えられます。ビジネス英語を学ぶときには、講師の年齢やキャリアにも注目してスクールを選ぶことをお勧めします。
Bizmates
講師 | フィリピン人のビジネス経験保有者から厳選して採用 |
---|---|
費用 | 毎日25分プラン 月額12,000円(税込) ※毎日50分プラン・75分プランあり |
ビジネス英語に特化した有名オンライン英会話スクールです。初心者も中学レベルの英語から学べるオリジナル教材があるので安心して始められます。自己学習用の教材や動画を利用できるので、オンライン英会話と合わせて学習するサイクルを作りやすくなっています。各レベルの中に、更に細かくランク設定がされているので、ランクアップで自分の上達を確認でき、モチベーションが持続します。
» Bizmates
EF English Live
講師 | 資格を持ったネイティブ講師を社内基準により採用 |
---|---|
費用 | 月額6,900円(税別) グループ30回、マンツーマン4回、オンライン教材等全て利用可 |
EF English Liveは、世界規模のオンライン英会話スクールで、海外の生徒と一緒に学ぶグループレッスンが中心です。同一の料金で、全てのコースが受講可能で、ビジネス英語コースでは、ビジネスに特化したオンライン教材で実践的なトレーニングを積んでいきます。医療、法律、ITなど職業別のコースもあり、専門性の高い英語を学べます。
» EF English Live
Langrich
講師 | 6段階の採用プロセスを経て採用されるフィリピン人講師 |
---|---|
費用 | 毎日プラン 月額6,000円 ※毎日2回プランあり |
Langrichではビジネスカリキュラムを提供しています。ビジネスのシチュエーションを設定したテキストで、ロールプレイなどもしながら学びます。テキストによるレッスン、ビジネスニュース、TEDを利用したレッスンなどを組み合わせて受講できます。
» Langrich
レアジョブ
講師 | レアジョブの4,000名の講師の中から、厳選した講師 |
---|---|
費用 | ビジネス英会話コース 月額9,800円(税抜) |
一橋大学の教授監修のビジネスコース専用教材で学びます。レッスンごとに設定した目標を達成するというゴールがあるので、達成感が味わえ、継続できるように工夫されています。レアジョブのレベル3以上の人が対象です。
» レアジョブ
BBTオンライン英会話
講師 | ビジネス経験豊富なフィリピン人講師 |
---|---|
費用 | 1レベルアップコース 64,800円(40回分) |
BBTオンライン英会話は、ビジネススクールが提供する、ビジネス特化型のスクールです。
様々なビジネスシチュエーション即したカリキュラムで、ロールプレイなどの実践練習を通しフレーズを定着させ、応用力を身につけていきます。自習用の音声教材も使えます。
» BBTオンライン英会話
ECCウェブレッスン
講師 | ECCの厳しい採用基準を通過したネイティブ講師 |
---|---|
費用 | ビジネス英会話コース 82,000円(税込) 全20回/1レベル ※入学金、スターターキット、会員サイト利用料あり |
電話応対をはじめ、社内でのコミュニケーションや海外出張などのシチュエーションに応じて実践的に学びます。個人の業務や目標に合わせたレッスンをカスタマイズでき、文化の違いも理解することで、柔軟な表現を学びます。
» ECCウェブレッスン
@English
講師 | 北米・オーストラリア在住のビジネス経験のあるネイティブ |
---|---|
費用 | ビジネスコース 月会費5,880円 1ポイント108円を必要に応じて購入 1レッスンは15~17ポイント ※ジェネラルコースあり |
社会人専用のビジネス英語を学べるスクールです。講師は全員ネイティブ講師です。レベルごとの目標設定とそのレベルに到達するために必要な独自の学習法に基づき学習します。ビジネスパーソンとしてのコミュニケーションスキルに着目して、ビジネスを動かすための伝える技術を学びます。
» @English
ELTO
講師 | フィリピン人講師 講師の指名はできません |
---|---|
費用 | 月額7,000円(税込)30回 教材別購入あり ※医療、ホスピタリティ、会計など専門性の高いコースあり |
「反転授業」を取り入れた学習法で効率よくビジネス英語を学ぶオンラインスクールです。反転授業とは、レッスン後に復習をするのではなく、レッスン前に自習してレッスンでは発展的な学習に取り組むという学習法です。自習は、オーバーラッピング、シャドーイング、ディクテーションが行える動画教材で行います。
» ELTO
mytutor
講師 | フィリピン人のIELTS指導者、英語教員資格、ロースクール卒などの講師 |
---|---|
費用 | 毎月30回コース 月額13,980円 ※毎月8回、12回、16回、20回コースあり |
mytutorでは、実践型標準ビジネスコースの他、ミーティング、電話応対、プレゼンテーションなど6つのシーンに応じたカリキュラム、また、会計、法律、医療などの職業別レッスンプログラムなどを提供しています。担任制度があり、選んだ講師のレッスンの予約確保ができます。
» mytutor
ビジネス英会話倶楽部
講師:ビジネス経験や英語指導経験豊富なネイティブ講師と日本人講師 |
---|
費用:4,000円で4,000ポイント 1レッスン500ポイント~ ※購入ポイントに応じて割引あり |
初心者でも、基礎的な英語で、接客や職場での会話など、総合的なビジネス基礎英会話力を習得していくところから始められます。接客、電話応対、Eメール、プレゼン、海外出張などに役立つ表現を学ぶコースもあります。日本人講師も自由に選べるので、理解が深まります。
» ビジネス英会話倶楽部
ベストティーチャー
講師 | ビジネス経験や英語講師経験豊富な世界50カ国以上の講師 |
---|---|
費用 | 通常コース 月額9,800円(税込) |
通常コースでビジネス英会話を学べます。ライティングレッスンで話したいことを整理し、その英文を使って会話のレッスンを行います。書いた英文は講師に添削してもらえ、4技能をバランスよく学んでいくことができます。ライティングの添削はネイティブ講師が中心に行います。ライティングの添削のやりとりがあるので、1ヶ月に10レッスン程度を10ヶ月で100回受け、100の英文を書き、英会話をマスターしていくのが目標です。
» ベストティーチャー
ビジネス英語に強いオンライン英会話スクールを紹介してきましたが、他のオンライン英会話にも、ビジネス英語用の教材を用意しているスクールはたくさんあります。
様々なコースや教材が用意されていますので、自分の目的に応じて学習を進めて下さい。
サイト内のオンライン英会話に関する記事で、フィリピン人講師、ネイティブ講師、日本人講師など、特徴別にオンライン英会話スクールについて紹介していますので、参考にして下さい。
まとめ
あまり神経質になり過ぎて、表現にばかり気を取られていては、交渉も思うように進められず、会議で発言もできません。ビジネス英語というくくりに、あまり縛られる必要はないと思いますが、私たちが中学校で習った通りの正しい英語で、Do you want some coffee? と聞いただけなのに、「コーヒーいるの?」みたいに聞こえてしまったり、「~した方がいいですよ」と親切に言うつもりで、学生時代に暗記した had betterを使ってみたところ、かなり強い命令調に受け取られてしまった、となるとやはり困りますね。
どのような表現が相手に失礼な印象を与えてしまうのか、最低限使うべきでない言い回しや言葉を知っておくことは大切なことです。日頃の学習段階から、正しい綺麗な英語を使うことを心掛け、ただ日本語に置き換えるだけでなく、その言葉の持つニュアンスをつかむように勉強を進めて下さい。自分自身の中身を磨くことも忘れてはいけませんね。
最初に紹介した量販店の店員の女の子、言葉遣いに問題はありましたが、上から目線な感じは受けず、最新の状況を全然わかっていない中年夫婦に、自分が知っていることを一生懸命教えてあげよう!という気持ちは伝わりました。真っすぐに目を見て話す姿勢、誠実に仕事をしようと頑張っている姿勢は評価できるものだったので、言葉遣いさえ直せば(無理のない、ですます調の丁寧語で充分です)よい営業ウーマンになるでしょう。
態度や表情、仕事に向き合う誠実な姿勢、言葉遣い、あらゆる要素が合わさって一人の社会人としての評価が決まって来るのだと、つくづく感じました。