英語学習におけるディクテーション、その効果とオススメ教材【16選】

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ディクテーションに挑戦してみたことはありますか?

少し大変な作業に感じるかもしれませんが、ディクテーションはリスニング力、文法力、語彙力、そしてその英文を声にだすことでスピーキング力と、総合的な英語力向上に役立つ学習法です。気軽に始められる教材を使い、ディクテーションの習慣を身につけていきましょう。

英語学習におけるディクテーションの効果

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ディクテーションという勉強法をご存知の方は多いと思いますが、実際に行ってみたことはありますか?

ディクテーションとは、聞き取った英語をそのまま書き出す勉強法のことです。音だけの情報から、英文を書きだすことで、リスニング力はもちろん、書くことで語彙力、正しい英文を書くための文法力を上げる効果があります。

英語が聞き取れない理由として、英語特有のリズム、音の強弱、つながり、消失などがありますが、聞き取れない別方面からの理由として、英文の構造がわかっていない、つまり文法力がないということも挙げられます。基礎的な文法力をつけ、英文の構造を理解し、英文を頭から理解する力を養えば、たとえ音が繋がっていても、聞こえなくても、その部分を補い理解することが可能になるはずです。

ディクテーションは、文法力も含め、そのような総合的な英語力を上げるために大いに役立つ勉強法です。

ディクテーションのやり方【4ステップ解説】

ディクテーションは、聞こえた音声を書き取るという単純で地味な作業のようですが、何でも聞いて書き取ればいいというものでもありません。特に初級者の場合は、効果を上げるためには、教材の選び方や復習の仕方も重要になってきます。

まず、大切なことはスクリプトのある音声で行うことです。
教材に関しては、ニュースや映画など、英文で読んでもわからないものではなく、最初はやさしめのものから始めることをお勧めします。スクリプトを楽に読める程度の英文で、英語の音に慣れるところから始めてください。ディクテーションは、簡単な作業ではありません。あまり早口でなく、学生時代の英語の教科書のように、丁寧に発音しているものから始めるとスムーズだと思います。英文の内容も、自分が楽しめるものが良いでしょう。

では、具体的なやり方について説明します、と言っても、やり方そのものはとてもシンプルです。

1.英文を聞く 2.聞こえた英文を書きだす 3.答え合わせ 4.復習

この様な流れになります。

1.英文を聞く

もちろん、スクリプトを見ないで行います。英文を聞くといっても、聞きながら書いたのでは間に合いませんね。CDのスイッチをいれ、聞きながら書き取り、追いつけなくなったらスイッチを止めて、また戻して聞いていては先に進めませんし、続きません。

まず、短めのセンテンスを数回聞きます。まだ書きません。その後、書き取る準備を整え、書き取りを始めます。音声と競争して速く書くことが目的ではないので、自分で探した英文と音声で行う時は、特に、少しずつ、暗唱するような気持ちで書き取っては、音声を再び聴いて修正していくような方法で進めて下さい。一文が自分にとって長いと感じた時は、数単語程度の覚えられる長さで区切って、区切りごとに数回聞きながら書き取り、先に進めることで構いません。

例えば、下記のような短い英文でも、音だけで一気に書き取るのは難しいものです。
自分のレベルに合わせて区切り、一部分ずつ作業を進めます。
The Fourth of July/ is the United States’ celebration/ of its independence/ from England.

2.聞いた英文を書く

数回聞いて覚えた英文を書きだします。単語がわからなくても、間違っていても構わず書きます。テストではないので、辞書を使ってスペルを確認しながら書き出しても構いません。
知らない単語が出てくる場合もあると思いますし、どうしても何を言っているのかわからないということもあるはずです。これ以上は、どうしてもわからないというまで、何度聞き直しても構いません。何度聞いてもわからなかった箇所は、後でなぜ聞き取れなかったのか復習しやすいようにしておきましょう。

書いた英文が文法的に成り立っているかを確認することも大切なことです。完成した英文を見ながら、もう一度通して英文を聞き、必要なら修正します。

書き出す方法としては、手書き、PCなどでタイピング、どちらでも構いません。手書きの方が、単語のスペルなど覚えやすいかもしれませんが、タイピングで、キーボードの英語の並びに慣れておくことも、きっと今後役に立つはずです。

3.答え合わせ

自分なりの適当なところでスクリプトを見て答え合わせをします。
聞き取れたけれどスペルを間違えたのなら、スペルを覚えれば良いのですが、ディクテーションでは、似ている単語を聞き間違えて書いている、聞き取れずに抜かしている音がある、複数の単語が繋がって、どこが単語の境目だかわからなかった、など、単に耳で聞いただけのリスニング練習では、あやふやになってしまう自分のミスがハッキリと目の前に現れます。

例えば、前置詞を聞き逃していた場合、音の繋がりなどの変化を聞き取れなかったことも理由の一つですが、そこにあるべき前置詞に気付かないのは、文法力にも問題があると言えます。

4.復習

答え合わせでの間違えを踏まえた上で、再度英文を聞きます。
その後は、オーバーラッピングやシャドーイング、暗唱などで声に出して音読も行ってみて下さい。
※音読については 音読が英語学習に与える効果とはを参考にして下さい。

ディクテーション学習におすすめの英語教材10選


ディクテーションのための、教材を紹介します。ディクテーションはシンプルでも、楽な作業ではありませんので、自分に合った教材を見つけて行うと進めやすいと思います。

ゼロからスタートディクテーション

お馴染みのゼロからシリーズのディクテーション版です。10分の書き取り練習を11日間行います。内容も会話、アナウンス、ニュースなど、様々な素材があり、発音練習も行えます。

CD付 究極の英語ディクテーション Vol. 1

30日間で完成するディクテーションの教材です。基礎的な語彙と中学文法レベルから学習を始められます。速い英語や出身国別発音の違いなど、応用力も鍛えられるので、TOEIC対策にも役立ちます。

CD付 究極の英語ディクテーション Vol.2

日常生活でよく使われる初級の単語2000語が使われていて、空港アナウンス、出張時の会話、店内放送など、実用的なトピックが扱われています。

「英語の壁」はディクテーションで乗り越える!

細部まで聞き取るために必要な「速度の壁」「音声語彙の壁」「音の変化の壁」「語順の壁」をそれぞれ紹介しています。音声は「1000時間ヒアリングマラソン」のバックナンバーから厳選されています。レベルは中級(英検準2級/TOEIC450以上)対象です。

日本人は英語のここが聞き取れない―3週間でできる弱点克服トレーニング

1日1題取り組むと3週間で完成します。通信講座のディクテーション・コンテストに寄せられたデータを分析して、明らかになったリスニングの間違えやすい傾向に迫り、役立つアドバイスが提供されています。

英語は書いて身につける―はじめてのディクテーション

日常生活で使える表現を身につけながら学習できるワークブックです。基本編と実践編では20の場面で、Step1内容把握問題、Step2ディクテーション、Step3重要表現の応用練習、Step4音読、と学習を進めて行きます。

CD付 聞いて書きとる英語リスニング300問

読めるけど聞き取れない英語を克服するため、聞き取れない原因を5つのパターンから解明し、300の実践トレーニングを進めて行きます。基礎編で丁寧な解説を読んだ後、エクササイズで徐々にレベルアップしていきます。

確実に英語力が上がるシャドーイング&ディクテーション

英語の音の仕組みや変化をやさしく説明しています。ディクテーションの次にシャドーイングで練習します。1章で発音を学び、2章では、数字の英語、和製英語、早口言葉、3章では、エッセイ、詩、ニュースなど、長めの英文に挑戦します。

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング

人気のある瞬間英作文シリーズもディクテーションに向いています。一文が短く、易しめなので、初級者がディクテーションを始めるのに向いています。シリーズはいくつかありますが、もしお持ちの本があれば、それで試してみてはいかがでしょうか。

公式TOEIC Listening & Reading 問題集2

TOEIC公式問題集でディクテーションを行えば、TOEICテスト学習にも役立ちます。初心者がいきなり行うには難しいかもしれませんが、TOEICのリスニングパートを伸ばしたい人にはお勧めな学習法です。

ディクテーションができる学習サイト6選

Studying
オンライン上でディクテーションができるサイトもあります。海外のサイトでは、読む人の発音にも多少の個性がありますので、聞き取りやすい人、聞き取りにくい人など色々な音声でチャレンジできます。

Learn English Free

Elementary(初級)かIntermediate(中級)のレベルを選びディクテーションを行います。どちらも、聞くためのノーマルスピードと聞きながら書くためのスロースピードで音声が再生されます。タイピングスペースはありません。

» Learn English Free

English Club

Elementary、Intermediate、Advancedのオンラインディクテーションが行えます。聞くためのノーマルスピード、書くためのスロースピードが再生でき、タイピングスペースも広く使いやすいです。書けたらもう一度ノーマルスピードで確認し、答え合わせを行います。

» English Club

Dictation Exercises for English Learners

少し難しく感じるかもしれませんが、5秒程度の短い英文を書き取ります。Checkで間違いが黄色く表示され、Hintで一文字ずつ答えを開けていくこともできます。

» Dictation Exercises for English Learners

dictationsonline.com

選んだディクテーションをクリックすると音声が流れるので、まずは聞くだけです。次に書くための音声をクリックして流します。書くスペースはないので、自分で準備して下さい。同じセンテンスを2回ずつゆっくり読んでくれるので、書き取ります。内容は難しくありませんが、タイピングの得意不得意、手書きの速さによっては間に合わないかもしれませんが、途中で一時停止できないので、タイピングが得な人向けかもしれません。

» dictationsonline.com

ESL Fast

こちらのサイトでは様々なレベルで英語学習素材が提供されています。まず、レベルを選び、更に素材を選びます。英文と音声を聞けるページが表示されますので、ここで音声だけを聞いて学習を進めてもいいですし、下部のVocabulary、Cloze、Sentences、DictationでDictationを選ぶと、センテンスごとのディクテーションができるようになっています。穴埋めや、並び替えなどの学習も出来ますので、色々試してみて下さい。

» ESL Fast

VOA Learn English

VOA Learn Englishのニュースにもスクリプトがあるのでディクテーションを行えます。上部でレベルを選び、興味あるニュースを選んで下さい。ディクテーション用にはなっていませんが、とてもゆっくり発音されているので、センテンスごとにストップするなどして学習して下さい。書けない単語も多いかもしれませんが、書けない単語の間違いは気にせず進め、復習の時点で学んでゆけば、語彙力を増やすことにも役立ちます。

» VOA Learn English

英語の基礎リスニングを伸ばすための方法論+参考書とサイト20選でもリスニング学習に役立つサイトを紹介しています。

まとめ

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リスニング力を鍛えるには、時間もかかりますし、大変なトレーニングを地道に繰り返さなければなりません。でも、努力すれば必ず上達していきます。

どうせやるなら、楽しく進められる教材や方法で、長く続けていきたいですね。たとえ効果的と言われても、自分に合わずにやめてしまっては意味がありません。

多少難しくても、大好きな海外俳優がいるのなら、その人が出演している映画などで、聞き取りやすそうな1シーンを取り上げて、その俳優の声でディクテーションやシャドーイングをしてみたり、あまり堅苦しく考えずに、自分なりに楽しむ方法を見つけて下さい。教材を選ぶ際も、あまり欲張らず、気軽にできそうなものから進めて行くことも一案です。一冊終えた達成感も続けるための秘訣ですね。

ディクテーションは、ほとんどの人にとって、何時間もできるような楽しい作業ではありません。1センテンスでも、5分間だけでも、コツコツと続ける工夫をしてみましょう。
その努力は決して裏切りません!

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