まとめ:西部開拓時代のアメリカ映画9選【英語学習にも使えます】

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『古き良きアメリカ』と言いますが、どんなイメージを抱くでしょうか?1860年代から1890年代の西部開拓時代、あるいはベトナム戦争前のアメリカ黄金期とも言われる1950年代でしょうか。恐らく、いつが『古き良きアメリカ』に当たるのかは、個人の感覚によるのだと思います。

あまり難しく考えず、『古き良きアメリカ』と聞いてイメージできる映画やドラマ、小説などを幅広く紹介したいと思います。ここでは西部開拓時代に焦点をあててみました。

※1900年代のアメリカを舞台にした映画については【厳選】古き良きアメリカを感じる映画17選【1900年代を感じよう】で紹介しています。

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フロンティア

frontier(フロンディア)という言葉をきいたことがあると思います。
Oxford Learner’s Dictionariesで調べてみると以下のようにあります。

  1. a line that separates two countries, etc.; the land near this line
  2. the edge of land where people live and have built towns, beyond which the country is wild and unknown, especially in the western US in the 19th century

※他に(学問などの)最先端という意味もあります。

frontierは「国境」という意味(1の意味)で使われますが、アメリカでフロンティアというと、2の「19世紀のアメリカ西部で、未知の土地と人が住んだり町が作られたりしている土地の境界」のことを指します。つまり開拓された土地と開拓されていない土地の境ということです。

1800年代始めに一平方マイル(1マイルは約1.6kmです)に人口(先住民は数えません)が2人以上6人以下の「フロンティア」が東海岸で誕生しました。東から西にむけて開拓が進み、開拓が太平洋岸に達し、1890年の国勢調査でフロンティアは消滅したとされました。

frontier spirit(フロンティア・スピリット)という言葉もありますが、開拓者魂ともいい、アメリカ人が困難に負けず、西部開拓をした自由な精神、のことを指しています。その困難とは先住民であるインディアンの抵抗のことを言うのだと思うと、簡単に称賛するわけにはいきませんが、このフロンティア・スピリットがアメリカンドリームとなって受け継がれていきます。

英語初級者にもオススメ!『大草原の小さな家』

最初に西部開拓時代を舞台にしたドラマを紹介します。西部開拓時代を思い出させるドラマと言えば、何と言っても『大草原の小さな家』です。不朽の名作と言っていいのではないでしょうか。

日本でも1975年から放送が始まり、私も毎週楽しみに欠かさず見ていました。

大草原の小さな家 DVDコンプリートBOX

インガルス一家がウィスコンシン州から馬車で旅をし、移り住んでいく物語です。今みると「何故こんな生活を?」と思うかもしれませんが、当時の生活をリアルに表現しています。主人公のローラが姉のメアリー、妹のキャリーと共に成長していきます。

家族の日常や、周りで起こる出来事を描いているので、ストーリーも平易で、英語学習者が英語音声で楽しむのにも向いています。

この作品の原作は、ローラ・インガルス・ワイルダーが、子どもの頃の体験に基づいて書いた自伝的小説シリーズです。

Little House in the Big Woods

その第一作が『LITTLE HOUSE IN THE BIG WOODS』です。著者のローラは小学校の先生でもありました。子供向けに易しい英語でイキイキと当時の生活が描かれています。挿絵もあり読みやすく、英語初級者が挑戦するのにもオススメの良い本です。

西部劇

ある程度の年齢の人には懐かしく、若い人には少し古めかしく感じるかもしれません。現代のCG技術を駆使した作品を見慣れている人には物足りなさもあるのかもしれませんが、この時代ならではの良さがここにはあります。

西部劇とは、西部開拓時代のフロンティアを舞台に、フロンティア・スピリットを持った白人ヒーローが、盗賊などの悪者や先住民を倒すというのがお決まりのパターンの娯楽映画です。今はテレビ放映の映画でもあまり観ることはなくなりましたが、数十年前は日本でもアメリカの西部劇ドラマが放送されていました。

1960年代あたりまではこのような典型的な西部劇が大人気でした。ジョン・ウェイン、グレゴリーペック、カーク・ダグラスなど有名スターが出演しました。

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私にとってはお父さん、皆さんにとってはおじいさん世代が喜びそうな1940年代と50年代の作品を中心に1930年代から1960年代までの西部劇50本がセットになっています。西部劇ファンにはたまりません。

西部劇の変化

大人気だった典型的な西部劇では、白人ヒーローがフロンティア・スピリットの妨げとなる先住民を倒すパターンが多かったため、白人の視点から描かれることで、先住民であるインディアンについての誤った認識が世界に広がってしまいました。ところが1970年代に入ると先住民側に立った視点からの西部劇が作られ始めます。

反体制色の強いアメリカン・ニューシネマが出始めると西部劇の在り方も変わっていきました。白人によるインディアンの虐殺なども描かれるので、心が痛む残虐なシーンもありますが、歴史の1ページとしてこのようなシーンを描くことも必要なことだと感じます。単なる映画作品としてではなく、この時代背景などを考えながら見ることで、作品の見え方もちがってくるかもしれません。
その代表作を紹介します。

小さな巨人

ダスティン・ホフマン主演の映画で、インディアンに育てられた白人男性の、インディアンと白人の間で揺れ動く数奇な運命がユーモアを交えで描かれています。白人による虐殺など事実に基づいた事件も描かれ、考えさせられる一面もあれば、クスっと笑ってしまうシーンもあり、若い頃のダスティン・ホフマンの演技が素晴らしいです。この映画で酋長を演じているチーフ・ダン・ジョージは実際にインディアンの酋長だそうです。

『小さな巨人』というのは、インディアン酋長に名付けられた主人公の名前です。身体は小さいが勇敢に戦うことでこのような名前になりました。
英語では、そのままLittle Big Manです。

インディアンについて語る酋長の印象的な言葉があります。

Do you admire the humanity of it? Because the human beings, my son, they believe everything is alive. Not only man and animals. But also water, earth, stone. 中略 But the white man, they believe EVERYTHING is dead. Stone, earth, animals. And people! Even their own people! If things keep trying to live, white man will rub them out. That is the difference.

the human beingsはインディアンのことを言っています。my sonは主人公への呼びかけです。
インディアンと白人の命あるものへの考え方の違いについて話しています。

インディアンは人や動物だけでなく、水、地球、石にも命があると信じている。だが、白人は全て死んでいると思っている。石、地球、動物、そして人、同じ白人でさえも。生き続けようとするものがあれば白人は殺すだろう。それが違いだ。

自分たちが守ってきた大地や自然を侵す白人への気持ちが現れています。

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『ソルジャーブルー』も『小さな巨人』と共に西部劇を変えた作品です。1864年、コロラドで起こったインディアンに対する無差別殺人、サンドクリークの虐殺をテーマにインディアン側に重点を置き描かれています。見ているのが辛い残虐なシーンも描かれていますが、これまでの西部劇で描かれてきた先住民に対する見方がこの映画で変わりました。

ダンス・ウィズ・ウルブス [Blu-ray]

ケビン・コスナーが監督・主演の1990年のアカデミー賞受賞作品です。南北戦争下のフロンティアを舞台に北軍中尉とインディアンの交流が描かれています。白人による残虐な事件などの直接的な表現ではなく、自然や大地と調和して生きる本来のインディアンの姿を通して、「命」や「生きる」ということについて考えさせられる作品です。

タイトルのDance with Wolvesも、Little Big Manと同じように、主人公がインディアンにもらった名前です。Dance with Wolvesという名前の由来については映画をご覧下さい。私は、主人公と自然との調和を象徴的に表している名前だと感じます。その名前について主人公はこう言っています。

I had never really known who John Dunbar was. Perhaps because the name itself had no meaning. But as I heard my Sioux name being called over and over, I knew for the first time who I really was.

Siouxというのはインディアン種族の一つ、スー族のことです。John Dunbarというのが彼の白人としての名前です。

フロンティアを見てみたいという理由でこの地にやってきた主人公は、インディアンと交流していくうちに、自然と調和して生きるインディアンを理解しインディアンと行動を共にするようになっていきます。インディアン部族同士の戦いも起こります。その戦いを終えた時のDance with Wolvesのセリフです。

It was hard to know how to feel. I had never been in a battle like this one. This had not been a fight for territory or riches or to make men free. This battle had no ego. It had been fought to preserve the food stores that would see us through winter, to protect the lives of women and children and loved ones only a few feet away. I felt a pride I had never felt before.

領地や金や自由などエゴのためでなく、冬を越すための食糧、目の前の女性や子供、愛する者の命を守るために戦うことに、これまで感じたことのない誇りをDance with Wolvesは感じています。

それでも白人である主人公は、白人社会から簡単に逃げることはできず苦悩していきます。

ここで一つwolvesについて念のために確認しておきましょう。
fで終わる単語の複数形はfをvにしてesを付けるという原則を覚えていますか?
wolf → wolves
life → lives
knife → knives
wife → wives
のようになります。
ただし、全てというわけではありません。例えばroofはroofsなんです。ややこしいですね。でも、基本は上記のルールと思っていいと思います。

また、特定でない動物、例えば漠然と狼全般を表す時は複数形を使います。この映画の主人公にとっては特定のthe wolfでも、この名前上では複数形を使うのが自然です。

日本の作品をリメイクした西部劇

次に少し違った視点から西部劇を紹介します。西部劇の中には日本の黒澤明監督の作品を基にしているものもあります。
マカロニ・ウエスタンという西部劇のジャンルを知っていますか?大人気だった西部劇ジャンルです。マカロニ・ウエスタンとは、イタリア製作の西部劇です。イタリアだからマカロニなんですね。因みにこれは和製英語です。英語ではSpaghetti Westernと言うそうですよ。面白いですね。

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マカロニ・ウエスタンの代表作です。クリント・イーストウッド主演のこの映画は、黒澤明監督の『用心棒』を西部劇にしたものです。黒澤監督に許可を取っていなかったため、後に裁判になりました。

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こちらはマカロニ・ウエスタンではなくアメリカが製作した映画ですが、この映画は黒澤明監督の『七人の侍』を原作に、メキシコを舞台にした西部劇です。小さな村を盗賊から7人のガンマンたちが命懸けで守る少し切なさが残る物語です。
私はとにかくこの映画が子供の頃から大好きでした。単純明快なストーリーと、ユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン、ロバート・ヴォーンなどの大スターが揃って出演しています。個性的なガンマン達が子供の目から見ても、とにかくカッコイイんです。音楽も有名なので、きっと聞いたことがあるはずです。

この作品の中で、私が特に好きなのがチャールズ・ブロンソン演じるオライリーです。男っぽく朴とつとした人柄ですが、農村の子どもに慕われる一面を持っています。その子供が自分の父親を「意気地なしだ」と言った時のオライリーのセリフがこのセリフです。

Don’t you ever say that again about your fathers, because they are not cowards. You think I am brave because I carry a gun; well, your fathers are much braver because they carry responsibility, for you, your brothers, your sisters, and your mothers. And this responsibility is like a big rock that weighs a ton. It bends and it twists them until finally it buries them under the ground. And there’s nobody says they have to do this. They do it because they love you, and because they want to. I have never had this kind of courage.

cowardは「意気地なし」、それに対してbraveは形容詞で「勇敢な」(名詞や動詞でも使われます)という意味です。
難しくないので意味はわかると思いますが、以下は要約です。

銃を持っている自分より、家族のために責任を背負う父親の方がずっと勇敢だ。その責任は1トンの大きな岩のように重く、死ぬまで背負い続けるものだ。強要されてしていることではなく、君(子供)を愛しているから自分で選んでそうしている。自分にはとてもできない。

オライリーがこの戦いでどうなるかは、是非映画でご覧ください。

ポカホンタス

西部開拓時代の遥か昔のことになりますが、最後に1607年イギリスの開拓団がバージニアにやって来た時の映画を紹介します。3隻の船がイギリスから到着し、ジェームズタウンを建設しました。これがバージニアの始まりです。この時、先住民の部族は開拓団に食糧の援助などを行い友好関係が築かれました。

この時の物語が皆さんもよくご存知のディズニー映画、『ポカホンタス』です。

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イギリス開拓団のリーダー、ジョン・スミスとポカホンタスの恋愛を描いた作品です。ポカホンタスは実在した先住民の女性です。先住民と開拓団の関係について描かれています。ただ、この映画全てが歴史的実話というわけではなく、史実に基づく逸話や伝説ということも頭に入れておいてください。

まとめ

西部開拓時代を象徴する映画を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

今日は西部開拓時代を中心に紹介しましたが、1700年代の独立戦争を舞台にしたメル・ギブソン主演の『パトリオット』(2000年)やe-Lifeでも何度も紹介してきた南北戦争下で強く生きる女性の物語、『風と共に去りぬ』などもあります。

アメリカに限らず、イギリスの史実を舞台にした映画も、いつかまとめてみたいと思います。
英語で字幕なしで理解することは難しいですが、歴史を学び知識を得ることも実は語学の理解度アップにつながるんです。

予備知識があるとないでは、同じ話を聞いたり読んだりした時の理解度は全然違いますよね。例えばアメリカ映画で「frontier」と聞いた時、それが何を示すのか知っていれば、その後のストーリーも追いやすくなるはずです。
机上の勉強も、英会話の練習も大切ですが、時にはこういった映画で知識を少しずつ貯めていって下さい。

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komitta

主婦業、仕事、子育ての傍らコツコツと英語学習を続けてきました。翻訳のお仕事もさせていただきながら、現在も英語学習継続中です。TOEICは920点を取得しています。具体的な夢や目標があれば、語学学習も頑張れます。「フランスを拠点に、夫婦で海外の美しい競馬場を巡り、イギリス、ウエストエンドでミュージカルを堪能する」そんな夢の実現に向けて、フランス語学習にも励んでおります。