なぜTOEICには過去問集はないの?
TOEICは繰り返し解いて練習することが大切と言われています。英検などの試験なら正規の過去問をネット上でも簡単に手に入れることができるので、本番で使われた試験で実力を試せる安心感があります。TOEICの場合は、公式問題集はありますが、過去問集は販売されていません。
公式問題集は同レベルと言われても、予想スコアレンジに幅もあり、難しめに感じる場合や、易しめに感じる場合もあり、本当に自分の実力はこの通りなのか不安になってしまうこともあるでしょう。私の実感としては、公式問題集でかなり正確に現在のスコアは測れると思っています。予想レンジスコアの上の方が本番で出ることが多いです。でも、実際の過去問で練習できたら一番安心ですよね。
では、なぜTOEICに過去問がないのでしょうか。
これにはもちろん理由があります
TOEICのホームページの注意事項に次のような記載(一部抜粋)があります。
9.試験会場では、次に定める行為を禁止します。
(1)撮影・録画・録音・複写などにあたる一切の行為
(2)解答用紙の所定欄以外への書き込み(問題用紙への記入・マークも含む)
(3)試験教室から問題用紙・解答用紙を持ち出す行為
(4)方法の如何を問わず、再現(英語での再現に限らない)された試験問題の全部もしくは一部または試験問題の概要を、インターネット・テレビ・ラジオ・メール・文書・講義その他の手段を用いて第三者が閲覧・視聴可能な状態におく行為
引用元:注意事項
もちろんカンニングや漏洩防止の意味もありますが、大きな理由はイクエイティング(スコアの同一化)という処理を行っているためです。
TOEICでは、過去の問題を新しい問題に織り込むことで、新旧テストを比較してスコアを算出し、難易度によるスコアのぶれが生じないように調整しています。これをイクエイティングと言います。詳しいことはわかりませんが、イクエイティングの技術で、実力の変わらない人が何度受けても、ほぼ同じスコアになります。スコアが上るということは、たまたま運よく正答した数が多かったわけではなく、実力が上がったことを意味する信頼性をこのイクエイティングで保っています。
新しい試験に過去問が一部利用されているのですから、過去問が公に発表されることはありません。
受験する側からしてみたら、時間も足りず、効率的に正答するために、リスニングの時の簡単なメモや、せめて〇や×の書き込みくらいは許してもらいたいと思ってしまいますよね。でも見つかれば係員に注意されるそうなので、しないでくださいね。
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- まとめ
TOEIC学習におすすめアプリ15選
アプリで学習すれば、通勤時間や隙間時間を有効活用することができます。TOEIC学習におすすめのアプリを紹介します。総合的に学習できるアプリ、文法問題対策アプリ、単語学習アプリ、リスニング対策アプリと様々ですので、それぞれの分野で気に入ったアプリを使って勉強してみて下さい。
アプリなら間違えた問題を選びだす機能などの便利機能もあり、しっかり学習すれば、効率的な苦手克服が期待できます。
下記で紹介する以外にもたくさんのアプリがあり、無料のものも多いので、色々試して気に入ったものでじっくり学習すると効果も上がると思います。
スタディサプリENGLISH
リクルートが運営するスタディサプリなら、最短2分からできるTOEIC®対策ができます。初めての人もハイスコア達成を目指す人も、限られた学習時間を最大限活用して、楽しみながらスコアアップを実現できます。詳細は無料登録してご確認ください。
EnglishUpgrader(無料)
TOEIC公式の一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会がリリースしているアプリです。ポッドキャストで提供しているTOEIC学習用のエピソードを聞くことができます。スクリプトもあり、理解度チェックや重要フレーズの使い方を学ぶこともできます。
TOEIC®TEST実力判定『アプトレ』(600円)
パート別演習で全パートを必要に応じて集中学習できます。全パート20問のミニ実力判定テストで短時間で予想スコアを判定します。リスニングは5段階にスピード調整ができるので、初級者から上級者にまで対応していて単語リスト機能もあります。1日1回のデイリー判定テストでは、演習にない初見の問題に挑戦し、ランキングを競います。
模試演習の決定版!解くだけTOEIC「Rep∞t(リピート)」(無料)
短期間で目標点獲得を目指す模試演習アプリです。学習したいパートだけを選択して学習もできます。リスニングのスピードを切り替えることもできます。第1回模試は無料、SNSでシェアすれば第2回も無料になります。セット5回分(1,000問)が600円とリーズナブルな価格で学習を続けられます。新形式には対応していません。
TOEIC Test Practice,TOEICの能力試験(無料)
英語のアプリですが、各パートごとの学習ができます。毎月問題がアップデートされます。本番同様の200問のテストモードで実力をはかることができ、オフラインで使えるので便利です。
TOEIC®テスト文法640問1(360円)
パート5対策アプリです。傾向を分析した問題が640問と豊富に収録されています。各問題に解説があり、目標スコア別に分かれています。間違えた問題の復習機能も充実していて、時間制限機能でスピード感を身につけることもできます。
続編の「TOEIC®テスト文法640問2」(360円)も発売されています。
TOEIC文法問題 パート5対策(100円~120円)
TOEICパート5対策のアプリです。問題を分析し、よく出る表現と単語を厳選して問題が作られています。品詞ごとのカテゴリー別に正答率を確認できるので、不得意分野の把握にも適しています。
無料500問!どこでもTOEIC(トーイック)(無料)
こちらもパート5対策のアプリです。無料で500問解くことができます。音声読み上げ機能もあるので、リスニング対策にもなります。苦手な問題をチェックリストに追加できるので繰り返し学習もできます。
爆解!TOEIC文法300題(無料)
TOEIC400点~730点の人向けの英文法対策アプリです。ブックマークした問題や間違えた問題だけを出題する機能もあり、繰り返し学習に適しています。日本語訳はもちろん解説も載っています。問題の難易度もスコア別に記載されています。
爆解!TOEIC文法300題 Ⅱ(無料)
こちらが上記の第二弾です。対象がTOEIC470点から860点と第一弾より少し難易度が上がっています。
キクタンTOEIC(R) Test Score 600 ~聞いて覚える英単語~(アルク)(480円)
「キクタン」シリーズの単語学習アプリです。TOEIC350点~の人のための600点突破に必要な単語を学習します。フィルタリング学習法で苦手を絞り込んで学習できます。書籍版で人気のチャンツ(英語、日本語、英語、ポーズの順でリズムに合わせて学習)も収録されています。
レアジョブ瞬間英単語 | 1秒で思い出すTOEIC®テスト600点(無料)
TOEIC600点を目指す人向けの英単語学習アプリです。スピードを意識した単語学習ができます。単語の数はあまり多くありません。収録されている単語は300個です。
TOEIC®テストリスニング360問(360円)
傾向を分析して製作した問題360問が収録されています。各問題に解説がついています。本番と同じ、4カ国のナレーターが音声を担当し、国別の発音に関する解説もあります。問題は目標スコア別に分かれています。
TOEICリスニング(無料)
レベル別にリスニング学習ができるアプリです。250点レベルから750点以上レベルまで、4つのレベルに分けられています。毎週テストが更新されます。学習成果もグラフで確認できます。
中学レベルで TOEIC 600点獲得― 語彙・リスニング トレーニング ―(無料)
600点到達を目標としている人にとって必要な語彙力とリスニング力を鍛えるアプリです。暗記、問題、リスニング、テストと4つのステップで繰り返し学習します。
高校レベルで730点を目指す次のレベルのアプリもあります。
無料でTOEIC学習ができるWebサイト8選
インターネット上には、無料でTOEIC学習ができるサイトもあります。無料なので活用できるものは最大限に活用して学習をすすめたいですね。インターネット上で学習できるサイトは文法問題対策を扱っている場合が多いです。選択問題なので、学習も気軽に短時間で取り組めます。
TOEIC(R)問題 毎日トレーニング
パート5対策問題が学習できるアルクのサイトです。問題は毎日更新されます。解説もあるのでしっかり学習できます。無料でアルクに登録すると、過去の問題を遡って学習することも可能です。
英語学習お助けサイト 毎日更新! TOEIC日替わりミニテスト
日替わりでパート5対策問題と単語問題が出題されます(2017年8月現在はリニューアル中につき文法問題のみ)。解説もついています。
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英語学習お助けサイト 毎日更新! TOEIC日替わりミニテスト
@IT 過去問題一覧
平日更新され、日付をクリックするとパート5対策問題を解くことができます。過去の問題をまとめて解くことも可能です。解説もついています。
過去問,com
パート5とパート6の対策問題が掲載されています。会員登録すると、学習記録をつけていくことができます。問題数は豊富です。
新形式には対応していない場合が多いですが、全てのパートの練習ができるサイトもあります。また、海外のサイトの場合はパート6が正誤問題になっている場合もありますが、一通り通して練習したり、苦手パート対策に便利です。
TOEIC Practice Questions
広島大学外国語教育研究センターの准教授が作成したサイトで問題数は豊富にありますが解説はありません。
Yeu Anh Van TOEIC Test Content
ホーチミン大学の教授が運営する英語学習サイトです。各パートの問題を解くことができます。リスニングにはスクリプトが付いています。詳しい解説はありません。
» Yeu Anh Van TOEIC Test Content
Tests of English-Training and Lessons
TOEIC形式の問題がリスニング、リーディング共に掲載されています。リスニングにはスクリプトがあり、語彙の意味も確認できます。リーディング問題にはビデオ解説があるので、リスニング練習にもなります。
» Tests of English-Training and Lessons
English-test.net TOEIC
様々な英語テストの学習ができるサイトです。TOEICテストには、練習モードと試験モードがあり、パート1からパート7まで通して学習できます。パートごとの練習はできないようですが、予想スコアも出ますし、リスニング練習や単語学習なども出来るサイトです。
まとめ
安くTOEIC学習できる方法を紹介してきましたが、いかがでしょうか。TOEIC学習は楽しいものではないかもしれませんが、アプリやサイトで学習記録を確認しモチベーションを保ったり、遊び感覚で学習したり、自分なりに工夫して学習を継続させたいものです。費用をかけなくても学習はできます。
TOEIC対策としてよく言われることは「問題形式に慣れる」ということです。「慣れる」ということは、パート別に練習を繰り返し、TOEICへの対応力をつけることだと思います。慣れるまで学習することで、英語そのものへの対応力があがり、実力もスコアも上がっていきます。慣れれば得点できる簡単なテストとは思いませんが、TOEICに特化した学習でスコアを効率的に上げることができるテストであることは否定しません。
TOEICの対応力とは、英語力に加え、自分の力を知り、「スピード感」「問題の取捨選択」「時間配分」などの判断力をつけるということだと思います。
アプリやサイトでもパート5は対策しやすいパートです。そして、パート5は初級者が最初に取り組むべきパートでもあります。パート5学習を通して、英文の構造を知り、単語を覚え、スピード感を養うことで、パート7のリーディングパートの読む時間のスピードアップも図れます。
アプリやサイトで練習したら、本番前に時間を作って、公式問題集で時間を計りながら模試を解いてみることをお勧めします。マークシートの練習や、ページ構成なども本番と同じものを見ておくと気持ちも全然違います。
お気に入りのアプリで、TOEICスコアアップを目指しましょう!