【体験記】ケネディ大統領が暗殺された地・ダラス【歴史と英語を学ぼう】

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今回の旅行でダラスに数日滞在を決めた理由の一つに、ケネディ大統領の暗殺現場をこの目で見たかったことが挙げられます。ある程度の年齢になると時差ボケのまま強行スケジュールをこなそうとすると身体に無理が跳ね返ってくるので、次の行動を起こす前に時差ボケを解消しておきたかったこともありました。

私がダラスに着いたのは、Thanks Giving Day(感謝祭)の翌日でした。Thanks Giving Dayは、アメリカでは11月の第4木曜日です。2017年は11月23日でした。
ケネディ大統領が暗殺されたのは、1963年11月22日です。

出発前に日本でも特集番組が放送されていました。
ダラスの町については【知っておくべき情報】テキサス・ダラス旅行記【実体験から語ります】の記事をご覧ください。

ケネディ大統領暗殺事件

ダラスと聞いて私が思い出すのは、ケネディ大統領の暗殺事件と、子供の頃、家族で観ていたテレビドラマシリーズ、タイトルはズバリ『ダラス』です。

思い出すとはいえ、大統領が暗殺された時は、私もまだ生まれていませんでしたが、1963年11月22日、当時のアメリカ大統領だったジョン・F・ケネディ(John Fitzgerald Kennedy)が、このダラスで暗殺されました。パレードの中継中に現役の大統領が暗殺されるという衝撃的な事件でした。就任から3年も経っていませんでした。

「暗殺する」という単語はassassinateです。日本語でも暗殺者のことをアサシンと言ったりしますよね。以下はボストンにあるジョン・F・ケネディ図書館&博物館のホームページから引用しました。

Shortly after noon on November 22, 1963, President John F. Kennedy was assassinated as he rode in a motorcade through Dealey Plaza in downtown Dallas, Texas.
https://www.jfklibrary.org/JFK/JFK-in-History/November-22-1963-Death-of-the-President.aspx

ケネディ大統領に馴染みがない世代の方に少しだけ説明すると、1961年、43歳という若さでケネディ大統領は第35代アメリカ合衆国大統領に就任しました。2013年から2017年まで駐日アメリカ大使を務めたキャロライン・ケネディさんの父親でもあります。
ケネディ大統領が成し遂げた偉業と言えば、下記の3つが有名です。

  • 黒人差別の撤廃
  • アポロ計画
  • キューバ危機の回避

違う視点からは、マリリン・モンローとの熱愛の噂などもありました。
さまざまな評価はありますが、ケネディ大統領はアメリカの象徴的存在であることは間違いありません。また、5年後の1968年ケネディ大統領の実の弟、ロバート・ケネディ上院議員も大統領選挙の予備選挙中に銃撃され死亡しています。

謎の多い暗殺事件

1963年11月22日、大統領夫妻を乗せた自動車のパレードが、ダラスのダウンタウンを通り昼食会場まで行く予定になっていました。パレードが教科書倉庫ビルを通過した時、2発の銃弾が大統領に当たり、約1時間後に大統領の死亡が発表され、それとほぼ時を同じくして、狙撃犯としてリー・ハーヴェイ・オズワルド(Lee Harvey Oswald)が逮捕されました。2日後、移送されるオズワルドは、今回もテレビの生中継中に、ジャック・ルビーという男に射殺されるというショッキングな結末となり、事件の真相がオズワルドから語られることはなくなりました。

とてもここでは語り切れませんが、謎が多いことから、そもそもオズワルドの単独犯行なのかということから始まり、陰謀説も多く生まれています。

2017年10月21日のトランプ大統領のツイートです。
Subject to the receipt of further information, I will be allowing, as President, the long blocked and classified JFK FILES to be opened.

Subject to ~はいくつか意味がありますが、ここでは「~を条件に」「~を前提に」という意味で使われています。「さらに情報を受け取ることを条件に、長い間機密にされてきたJFKに関する資料を公開するだろう」ということです。

そして2017年10月26日に暗殺事件に関する機密文書が公開されましたが、結局一部文書の公開が保留されたことで、更なる憶測を呼ぶ事態となっています。Further informationを受け取った結果、このような結論に達したということなのでしょうか。

背後にどんな不都合があるのか、事件から50年以上経った今でも、謎は解明されていません。今後機密文書の公開が進み、誰もが納得できる真相が明らかになる日が来るのでしょうか。

THE SIXTH FLOOR MUSEUM

オズワルドがケネディ大統領を狙撃した教科書倉庫は、今はTHE SIXTH FLOOR MUSEUMといって、ケネディ大統領暗殺事件に関する博物館になっています。

6階の一番右の窓(アーチ型の窓が並ぶ階の一番右の四角い窓)からケネディ大統領は狙撃されました。

私が行った日は11月26日の日曜日でした。実は前日の土曜日お昼過ぎに行ったところ長蛇の列で、数時間かかりそうな表示が出ていたので諦め、翌日の朝一に出直しました。サンクスギビングの週末だったことや、大統領の命日後の週末だったことも関係していたのかもしれません。

翌日は開館と同時についたので、前売り券を持っていませんでしたが、それほど待たずに入場できました。水族館やReunion TowerなどとセットになったDallas City PASSを持っている人がほとんどでした。
» Dallas City PASS

City PASSで入れる他の施設については【知っておくべき情報】テキサス・ダラス旅行記【実体験から語ります】でも紹介しています。

THE SIXTH FLOOR MUSEUMでは、全員が音声ガイドを受け取り中に入ります。音声ガイドは日本語も選べるので全くストレスなく展示を見て回れます。

展示は政治的な難しい内容ではなく、ケネディ大統領がダラスに到着し、パレードが出発し、狙撃されるまでの様子が、写真や模型で順を追って解説されています。実際にオズワルドが狙撃した場所が、ガラス張りの中にそのまま再現されていました。その場に行くと、なんとも言えない生々しさを感じます。

音声ガイドが最後に、「さまざまな陰謀説も生まれているが、ケネディ大統領ほどの人が、オズワルドのような無名な男に殺されたことを受け入れられない人々の、背後に大きな力があったと信じたいという気持ちがあるのだろう」というようなことを言っていたのが印象的でした。果たして真相などうなのでしょうか。

実際に銃弾が大統領に命中した場所2カ所が、路上に×印で示されているのが、建物の中から確認できます。地上に降りてみると花が手向けてありました。

ケネディ大統領暗殺事件の真相を推理してみよう

謎が多いだけに、さまざまな視点から沢山の本や映画、ドラマ、ドキュメンタリーなどが発表されています。実際に人が亡くなっているので、興味深いと言ってはいけないのかもしれませんが、ケネディ大統領を知らない世代の方にも、真実を探求していただきたい事件だと思います。

ケネディ暗殺 50年目の真実 KILLING KENNEDY

ケネディ大統領就任後から暗殺まで、ケネディ大統領とオズワルドの人生が時系列で対比され、わかりやすくまとめられています。オズワルド単独犯の立場から書かれています。

二〇世紀最大の謀略 ―ケネディ暗殺の真実―

日本人著者がケネディ暗殺事件の謎に迫っています。オズワルド単独犯の矛盾点や狙撃された弾道の軌道の不可思議な点など、丁寧な取材と検証で事実に迫っていきます。

ケネディ暗殺 ウォーレン委員会50年目の証言 上

ウォーレン委員会とは、この暗殺事件の真実を調べるために設置された調査委員会です。その調査結果には今でも疑問が持たれています。

この事件の真実に迫る映画もたくさんあります。

JFK<ディレクターズ・カット/日本語吹替完声版> [DVD]

オリバー・ストーン監督による、ドキュメンタリータッチの映画で、謎に迫っています。アカデミー賞受賞作品でもあります。

パークランド ケネディ暗殺, 真実の4日間

ケネディ大統領が暗殺された11月22日から25日までの動きを実際の映像も使いながら詳細に描いた映画です。

ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命

ケネディ大統領が狙撃された時、夫人のジャクリーンは隣にいました。その衝撃から3日後の葬儀までが描かれています。

J・エドガー

J・エドガー [Blu-ray]
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント

この映画はジョン・エドガー・フーバーの映画でケネディ大統領の事件に直接的に迫っているわけではありませんが、事件当時のFBI長官がジョン・エドガー・フーバーです。ケネディ大統領の死によって、突如副大統領から大統領へと昇格したジョンソン大統領はオズワルドの単独犯行であるとの結論をJ・エドガーから得て事件を終わらせようと考えていたと言われています。ジョン・エドガー・フーバーとケネディ大統領は犬猿の仲でした。陰謀説の中には、ジョンソン大統領(当時副大統領)陰謀説、ジョン・エドガー・フーバー陰謀説などまで語られています。

また、ケネディ大統領暗殺事件を題材にした小説もあります。

11/22/63 上

この作品はモダン・ホラー小説の第一人者スティーヴン・キングの作品です。現代からタイムスリップし、1963年11月22日のケネディ大統領暗殺を阻止しようとする男性の物語で、上中下の3冊に渡る大作です。私はドラマで観ました。ケネディ大統領暗殺事件の謎や陰謀説に迫る内容を期待してワクワクしていたところ、ストーリーは時代を越えて出会った女性とのラブロマンス的な部分が大きく、勝手な期待とは少し違っていました。スティーヴン・キングファンでも、不思議な出来事を扱った『グリーンマイル』のような作品が好きな方には楽しめると思います。

第三の銃弾 (上)

ケネディ大統領暗殺事件の真相を暴露する本を出す予定の男が殺され、その事件を追いながら、ケネディ大統領の暗殺事件の真実にも迫っていきます。

ケネディ大統領の名言

ケネディ大統領の名言を一つ紹介します。

Ask not what your country can do for you, ask what you can do for your country.

ケネディ大統領の就任演説での言葉です。

易しい英語なので意味はわかりますね。大統領の名言もこんな易しい言葉なんです。
これ、簡単なのでアレンジしたら色々使えそうじゃないですか?

例えば、全然手伝いをしない子供に

Ask not what your mother can do for you, ask what you can do for your mother.とか。

でも相手がこの名言を知らないと伝わらないかもしれませんね。アメリカ人の友人にこの名言をアレンジしてジョークを言ってみると喜んでもらえるかもしれません。少し不謹慎でしょうか…。

上の言葉はアメリカ国民に問いかけているのですが、続いて世界にこう呼びかけています。

My fellow citizens of the world: ask not what America will do for you, but what together we can do for the freedom of man.

このスピーチから半世紀以上が過ぎ、世界も変わりましたが色々な意味で考えさせられますね。

まとめ

ダラスは石油工業で発展してきましたが、現在は状況も変わっているようです。

ダラスの代表的な企業にアメリカン航空があります。ダラスフォートワース国際空港はアメリカン航空のハブ空港になっています。ダラスには屋内競技施設のアメリカン・エアラインズ・センターがあり、ダラスのプロアイスホッケーやプロバスケットボールチームの本拠地となっています。

また、日本でもおなじみのセブンイレブンもダラス発祥です。1927年、まだ冷蔵庫がなかったため氷を販売していた会社がサービス向上のため飲み物などを売り始めたことが始まりです。1991年に経営破綻しイトーヨーカドーの傘下となったことは記憶に新しいですね。ダラスのダウンタウンを少し歩いただけで、セブンイレブンを4件見つけました。位置の目印にしようと思っていたので、かえって迷ってしまうことになっていました。

ダラスは、いくら大きな世界都市と言っても、東京に住んでしまったら、ダウンタウンも寂しい街に見えてしまいます。

THE SIXTH FLOOR MUSEUM、Reunion Tower、水族館、劇場などもありますが、全体的に静かな印象です。だからこそ、感じられるものもあり、歴史と新しさが融合した独特の魅力を持った街でした。

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